「予防医療」とは、病気を予防するための対策を行う医療のことを指す。
予防医療が注目されている理由としては、現代日本は4人に1人が高齢者という超高齢社会となっていることが挙げられる。
高齢者の医療費は、国民の医療費の半分以上を占めているのだ。
今後も高齢者の割合が増えていくと医療費がさらに圧迫され、自己負担額が高くなったり、年金や介護保険にも影響が出たりする危険性がある。
そのような事態を防ぐためにも、高齢者が長生きしても元気に生活を送っていける予防医療が重視されているのだ。
予防医療としては、3つの段階がある。
まずバランスの取れた食生活や適切な運動を心掛けて健康的な生活を送り、予防接種を受けるなどして病気を未然に防ぐ一次予防だ。
次点で定期検診を受け、病気の早期発見・早期治療に勤める「二次予防」が挙げられる。
そして、治療やその後のリハビリで病気の再発防止と生活の質の維持に努める「三次予防」だ。
この3つの中で最も重要なのは、何と言っても一次予防だろう。
それは、これまで主流だった二次予防の「早めに発見して治す」ことよりも、病気を未然に予防することが大切だという考えに移行しつつあるためだ。
この考えは高齢者や既に何らかの疾患を持っている人だけでなく、現在は健康な人にも有効な予防医療と言える。
二次予防に限らず、普段の生活習慣から見直すことで生活の質を高められ、それが健康寿命を延ばすことにもつながるのだ。
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